障害者雇用で働き始めて、仕事が慣れてきたから、スキルアップを図りたいけど、どんなスキルがいいのかわからない。
障害者雇用におすすめのスキルってあるの?
会社で働くことに慣れてくると、心の余裕も出てきて、スキルアップへの意欲が湧いてきますよね。
実際、障害者雇用でもスキルアップを図っていくことはとても重要です。
しかし、今後役に立つスキルを身に付けたいと思っても、どんなスキルを身に付ければいいのかわからないですよね。
この記事では、障害者雇用で働く方向けのスキルアップについて解説していきます。
本記事は、実兄に知的障害を持つアラサー会社員aamiが執筆しました。
大手メーカーにて障害者雇用の採用・教育に5年従事し、延べ100名以上の障害者の採用に携わった経験があります。
この経験から、障害者の採用や転職など、障害者雇用にまつわることを企業目線・プロ目線から役立つ情報を提供できればと思っています。
結論、障害者雇用の方こそスキルアップを図った方が良いです。
なぜなら、昇給や昇格が難しい、職域を広げキャリアアップに繋げるのは難しいからです。
スキルアップを図れば、頑張りを評価され昇給や昇格、職域を広げるチャンスが広がります。
また、キャリアアップとして今の職場よりも待遇や条件が良い企業へ転職することもできます。
障害者雇用でも年収500万円以上のハイクラス求人もあるので、自分のキャリアを見極めながら、身に付けるスキルを検討しましょう。
障害者雇用こそスキルアップを図るべき理由
障害者雇用こそスキルアップを目指した方が良い理由は2つあります。
理由1:ただ働いているだけでは、昇進・昇格が難しいから
まず1つ目の理由は、障害者雇用は昇進・昇格が難しいです。
なぜなら、下図の見ると、障害者雇用の約92%の人が、一般社員として雇用されているからです。
管理職と言われる課長や部長・本部長なんて、ほぼ居ないようなものなことがわかりますね。
障害者雇用は、あくまでも「業務のサポート役」と思っている人が多く、
実際、障害者雇用の多くは、事務補佐や営業補佐など、サポート業務が70%を超えます。
そのため、職種柄、昇進・昇格が難しいのです。
実際、下図を見ると87%の人が昇進・昇格していません。
その理由は、「健常者社員と同じようにできないことで評価が下がっている」「障害者というだけで契約・嘱託社員扱いをされている」「キャリア形成の援助が受けられなかった」などが上がっています。
確かに、私の会社も障害者雇用は全員一般社員でした。
理由2:仕事の幅を広げるなどキャリアアップに繋がりづらいから
2つ目の理由は、仕事の幅(職域)を広げるのば難しいからです。
下図を見るとわかる通り、障害者雇用では同じ会社の一般社員と比べ、仕事の幅が広がっていない人が全体の52%で、半数以上占めています。
仕事の幅(職域)を広げられないと、1つの業務の一連の業務をできるようになったり、責任ある仕事に就くのは難しいです。
そのため、障害者雇用はキャリアアップがしにくいのです。
企業側も、「障害者雇用の人に負担をかけたくない」「やめてほしくない」などの理由から、
仕事の幅を広げてもらうことなく入社時と同じ仕事をずっとしてもらっているのです。
そのため、障害者雇用のキャリアアップの道筋がなく、一般社員として働くだけになってしまっています。
【スキルアップは必須!】障害者雇用のキャリア形成は、自分で開拓する必要がある
会社には出世街道などレールが敷かれていることが多いですが、
障害者雇用の場合、そういったレールはそもそも存在しないことが多く、
基本的に、自分でキャリアを開拓していくしか道はありません。
言い換えると、自分で好きなようにキャリア形成が出来るということです。
ほとんどの会社は、花形部署で結果を出し、営業や経理、開発など様々な部署で経験と知識を積んでいくことが王道の出世ルートです。
そのため、花形部署にそもそも配属されないと出世できない、様々な部署を経験しないと出世できないといった暗黙のルールがあります。
花形部署に行けなかったら出世を諦めなければいけなかったりと出世ルートから外れると自ずと出世することも難しくなります。
しかし、障害者雇用の場合、そういった決まった出世のルートがないので、
自分のやりたいことや身に付けたいスキルなどから、スキルを身に付け、仕事の幅を広げていくことで、出世できる可能性があるのです。
自分のやりたいことをやって、スキルも身に付き、出世もできるとなると、一石二鳥ならぬ一石三鳥ですね!
【障害者雇用のキャリア形成!】スキルアップで、昇進・昇格、仕事の幅を広げられる
仕事の幅を広げ、昇進・昇格を望んでいるなら、まずは「その仕事ができます」といった裏付け、根拠が必要です。
そのために、必要なのがスキルアップです。
「スキルがある=必要な知識・技術を持っている」と言うことです。
会社側も目で見てわかるスキルを持っていれば、その仕事を任せやすく、
配置転換や異動などでスキルを活かせる業務や部署に異動させてくれることもあります。
身に付けるスキルは、興味があり、仕事にダイレクトに活かせるものがおススメです。
【障害者雇用のスキルアップ】オススメのスキル4選
スキルアップを狙うならどんなスキルを身に付けたら良いか迷いますよね。
ここでは、障害者雇用の方でもオススメのスキルを紹介していきます。
おすすめスキルアップ1:PC関連
まず一つ目は、PC関連のスキルです。
PC関連のスキルは、今後どんな仕事をしたとしても、PCを使っていれば必要になるスキルですし、
確実に活かすことができるスキルです。
今PCで仕事をしており、PCの基本的なスキルやビジネススキルを身に付けたい方にオススメです。
こういったPC関連、ビジネスの基本的なスキルを身に付けたいのであれば、「オンスク」で学習するのがオススメです。
「オンスク」なら60講座以上あり、低価格、オンラインで資格取得のための勉強ができます。
おすすめスキルアップ2:プログラミング
続いて、プログラミングです。
プログラミングは、近年ニーズが増え続けているスキルです。
プログラミングは、人とのコミュニケーションが苦手な方でも、学んだ内容が実務として評価されやすいです。
もちろん、仕事をする上では人とのコミュニケーションは必要になりますが、
他の職種に比べ、コミュニケーションが少ないです。
一度、プログラムの仕様が決まってしまえば、ひたすらコーディングすれば良いからです。
プログラミングは様々な言語があり、上限がないスキルのため、こだわりが強い特性の方にオススメです。
私の会社では、障害者雇用の方が、システムの開発を担当していました。
こちらの要望をなんでもシステムに組み込んでくれるすごい人でした。
プログラミングを学ぶなら、「tech boost」がオススメです。
おすすめスキルアップ3:経理系の資格
経理系の事務の資格を取るのもオススメです。
その理由は、事務補助業務からキャリアアップがしやすいからです。
障害者雇用求人で事務職を狙う場合、事務補助の求人が7割以上ですし、人気も高いです。
そのため、資格を持っているとライバルと頭一つ抜けることができますし、
事務補助求人からスタートし、スキルアップを図っていくパターンが王道です。
中でも、経理系の資格は、資格内容と実務との関連性が強く、
実際に行う業務に直結して役立ちます。
さらに、「資格取得=最低限の専門実務が行える」という心理的な安心感として効果的です。
経理は、どの企業でも存在していますし、すでに働いている企業での異動も叶いやすいので、潰しや利きやすいスキルアップの方法といえます。
経理系の資格は、ビジネスの基本知識として持っていても役に立ちますよ。
経理系の資格でおすすめなのが、簿記です。
簿記を持っていると、経理の仕事の基本はできるとみなされますし、勉強したことが直接実務で役立つ資格です。
簿記の資格取得を目指すなら、「Accountant’s library」がオススメです。
【番外編おすすめスキルアップ】動画編集
今でこそ一般的になってきているのが、動画編集です。
動画編集スキルを身に付けられると、本業でも職種によっては活かすことができるだけでなく、
副業として動画編集スキルを使うことができます。
スキルを身に付けてしまったら、本業でも副業でも活かせるのはうれしいですね!
ただ、今働いている会社で動画編集を仕事したい場合、そういった仕事が少なかったり、外注していたりするため、
動画編集を募集している会社に転職しなくてはいけないケースが多いです。
動画編集スキルを身に付けたいなら、「クリエイターズジャパン」がおすすめです。
転職も視野に入れてるなら、資格取得もおすすめ!
より条件や待遇が良い所で働きたい!できれば、転職したい!と考えている方は、資格取得に励むのもオススメです。
それぞれ詳しく解説していきます。
理由1:履歴書に書けるから
一つ目の理由は、「履歴書に書けるから」です。
就職・転職活動では、現在の自分の実力を相手(企業側)に評価してもらう必要がありますが、
「資格を持っている」となると、その資格取得実績から、その人の人となりや取得までの過程を評価してくれます。
特に、持っている資格が応募している職種に関連性が高いと、知識や知見がある、即戦力になるといった高い評価を得ることができます。
資格は一度取得できれば、ずっと履歴書に書くことができますし、経歴に箔が付きますよ。
理由2:資格取得までの過程をアピールできるから
二つ目の理由は、「資格取得までの過程をアピールできるから」です。
資格を取得するためには、なんといっても学習や勉強が必要です。
独学で学ぶにしろ、スクールなどで学ぶにしろ、生活の中で、学習時間を確保し、継続し、資格所得に励むことで、その経験をアピールできます。
具体的には、「向上心がある」「規則正しい生活ができ、自己管理ができる」「継続して努力できる」など、資格を取得しているだけで、こういった印象を持ってもらえます。
また、自己PRでも資格を取得するまでの過程をアピールするのもアリです。
例えば、
「私は、物事を継続して続けることができます。なぜなら、資格の取得を決めた際、生活の中で学習時間を〇時間確保し、〇年間継続した結果、資格を取得できました。」
とアピールできます。
資格取得は、知識や知見があるというアピールだけでなく、資格取得までの過程も合わせてアピールできるので、一石二鳥です!
障害者雇用で資格が有利に働くケースとは?
資格取得に励むことは良いことですが、闇雲に資格を取得しても、その努力が無意味だった…ということもあります。
ここでは、障害者雇用で資格が有利に働くケースを紹介していきます。
資格が有利に働くケース1:業務内容と資格がリンクしている
1つ目は、「業務内容と取得した資格がリンクしている」ことです。
資格が無駄になってしまうのは、業務内容とリンクしていないパターンがほとんどです。
たとえば、事務=PCの仕事と一括りにして、OA資格を取ろうとしてしまう…という具合です。
資格取得を考えているなら、具体的に何の事務がしたいのか、逆算して資格を取ることが重要です。
例えば、経理事務なら簿記、翻訳業務ならTOEICなどの言語資格など、業務の即した資格であれば、選考でも有利に働きます。
職種だけで判断するのではなく、「具体的にどんな業務をやるか」から、どんな資格が必要かを考えるのがポイントです!
資格が有利に働くケース2:取得した過程がアピールになる
次に資格が有利に働く場合は、「取得した過程がアピールになる」パターンです。
業務に即した専門資格を取れるレベルにない場合や、職歴などでアピールできない場合、自己アピールの材料不足に陥りがちです。
しかし、自分に負荷をかけて他の資格にチャレンジした場合、その頑張り自体が、自己アピールになります。
具体的にいうと、資格勉強の過程が、入社意欲、勤勉さ、行動力などのアピール材料になるということです。
ここでのポイントは、自分に負荷がかかっているかどうかです。
自分にとって簡単すぎる資格の場合、いくら持っていても、大きなアピールにはなりません。
ある程度、苦労を乗り越えたと言えるレベルでないと、面接時のストーリーには決め手に欠けてしまいます。
その資格が結果的に取得できなくても、「過程を評価してもらう」のが目的のため、問題ありません
資格取得を目指すなら、「オンスク」で学習するのがオススメです。
「オンスク」なら60講座以上あり、低価格、オンラインで資格取得のための勉強ができますよ。
【障害者雇用】スキルアップ・資格取得に励む上で注意すること
障害者雇用でスキルアップを励むのは良いことですが、体調が悪化してしまうと元も子もないです。
そのため、体調管理はしっかり行い、無理しない程度に自分のペースで頑張ってください。
スキルアップを図ることはとても良いことですが、
通常業務に加え、余暇などの時間を利用して、勉強することになります。
生活リズムも変化し、体調を崩しやすくなるので、注意が必要です。
少しでも不安がある方は、主治医や周りの支援者などに相談することをおすすめします。
体調管理が1番大事です。
【まとめ】障害者雇用のスキルアップ
障害者雇用は、キャリアアップの道筋が整備できていないことが多いため、
自分でキャリアを切り拓いていく必要があります。
そのため、基本的にスキルアップしてキャリアアップを図っていく流れになります。
スキルアップを頑張ることは良いことですが、体調管理をしっかり行い、
無理のないペースで学習に励んでくださいね。
おすすめのスキルは以下の通りです。