特例子会社の評判ってどうなの?
「特例子会社はやめとけ」「最悪」「ひどい」と聞くけど実際どうなの?
「特例子会社」と検索すると、「やめとけ」「最悪」「ひどい」などネガティブワードが並んでいますよね。
なぜ、障害者雇用はこういったネガティブワードが並ぶのでしょうか?その理由や、実情についてこの記事で解説していきます。
本記事は、大手メーカーの特例子会社で15年働くがNaoが執筆しました。
10年間、契約社員として事務作業を行っていましたが、向上心を持ち真面目に働いてきた結果、現在では、リーダーとして部下10名をまとめつつ、採用業務も行っています。
この経験から、特例子会社の実態や実情、特例子会社への転職など、特例子会社にまつわることを企業目線・プロ目線から役立つ情報を提供できればと思っています。
先に結論を言うと、特例子会社によってかなり評判に差がありますし、良い悪いは人それぞれ異なります。
評判は悪くてもあなたにとって働きやすい事業所もありますし、逆に評判が良いけど合わなかった…なんてこもあるあるです。
1番は、あなたに合う事業所を見つけることがとても大事です。
あなたに合う事業所を見つける方法は、特例子会社の内情の情報を得たり、職場見学をお願いすることが効果的です。
特例子会社の評判ってどうなの?
大手の会社が運営する特例子会社の評判って気になりますよね。
特例子会社で働いている人にアンケートを取ってみると、意外な結果となりました。
特例子会社で働いて良かったと感じている人は、全体の57%でした。
特例子会社で働いて良かったと思っている人って、意外に少ないですね。。。
特例子会社は障害に配慮してもらいつつ働くことができるため、魅力的に映るかもしれませんが、
現実は、少し違っているのかもしれません。。。
【評判】特例子会社で働いている人の口コミ
特例子会社で働いている人の評判や口コミをまとめると以下の通りでした。
それぞれ詳しく解説していきます。
特例子会社の評判1:障害に対しての配慮がある
特例子会社の最大の魅力と言えば、「障害に対しての配慮がある」ことです。
特例子会社で働く人は、自身が障害を持っている人や障害に理解がある人がほとんどです。
そのため、他の人から理解されにくい障害だとしても、障害を理解してもらうことができ、それに見合った配慮を受けることができます。
一般企業の障害者雇用枠でも配慮してもらえることが多いですが、なかなか障害を理解してもらえない、配慮されないといった問題があります。
そういった障害への理解不足からくる問題が起きにくいのが、特例子会社の魅力です。
配慮してもらえれば、十分に働ける方におすすめですね。
特例子会社の評判2:長く働きやすい
先ほどの「障害に対しての配慮がある」と関連しますが、
配慮してもらいつつ働くことができるため、安定して長く働くことができます。
配慮の内容によっては、これまで、障害のせいで出来なかった作業や、難しかった作業を排除してもらえたりするので、
これまで配慮されず、苦手が業務も担当させられていた方に特例子会社は合っています。
また、障害に理解がある方がたくさん働いているので、あなたの障害特性を理解してもらいつつ働けるのも、特例子会社で長く働ける秘訣の1つです。
上司や周りの人に障害の理解があったり、配慮してもらえる環境が整っていれば、長く働けそうな気がしますよね。
特例子会社の評判3:誰でもできる業務が多い
特例子会社は、障害者を雇用するために設立された企業です。
そのため、業務内容も障害を持った方でもできる仕事や作業が多いです。
特例子会社の業務内容をまとめたアンケートを見てみると、事務補助や清掃作業などが多くの割合を占めています。
特例子会社の親会社は、障害を持った方でもできる業務を特例子会社に割り振っている場合がほとんどです。
特例子会社の評判4:バリアフリーな職場
特例子会社は、障害を持った方が多く働いているため、様々な障害を持った方でも働ける環境を整えています。
その一環として、施設内や作業場所は、バリアフリー化されていることがほとんどです。
精神障害や発達障害の方にとっては、そこまでメリットは感じられないかもしれませんが、
身体障害を持っている方にとっては、バリアフリー化されている職場はとっても嬉しいですよね。
障害関係なく、どんな人でも働ける環境を作るのが特例子会社の使命でもあります。
特例子会社の評判5:安定している
特例子会社は、あくまでも「子会社」です。
そのため、必ず「親会社」があるわけですが、その「親会社」が大手企業である場合がほとんどです。
というよりも、大手企業でなければ簡単に子会社は作れないので、特例子会社の親会社が東証一部上場企業(大手企業)であることは、当たり前です。
大手企業の子会社として、特例子会社が存在しており、大手企業が倒産することがなければほぼ特例子会社も倒産することはありません。
親会社は、安定した会社経営をしている企業ばかりなので、倒産や失業の不安なく、安定して長く働くことができます。
安定している企業で働けるのは、嬉しいですよね。
特例子会社の評判6:休みやすい
続いて、「休みやすい」のも特例子会社で働く方の評判・口コミとして多いです。
これは、特例子会社の業務内容に関係するのですが、納期が厳しい業務や属人性の高い業務が少ないため、急なお休みとなっても大丈夫という特例子会社は多いです。
よく急に休んでしまい、迷惑をかけてしまった、上司から注意されてしまった、という方は多く、「休みづらい」「這ってでも会社に行かなきゃいけない」と感じている人は多いです。
しかし、特例子会社の場合、昨日までは元気だったのに、今日いきなり体調が悪くなってしまったなど、体調が変わりやすいことを理解してくれていますし、ある意味「休まれる」という状況に慣れています。
なぜ休んだのか、などを追及されることも少ないですし、上司から注意を受けたという人もほとんど聞いたことがありません。
障害を持っていると、通院や体調の変化などさまざまな理由で休むことが多くなってしまいますが、
特例子会社は、一般企業よりも罪悪感が少なく、休みやすい環境が整っています。
休みやすい、休める環境で働けるのは、精神の安定にも繋がりますね。
特例子会社の評判7:頑張ればリーダーになれ正社員として働ける
特例子会社でも、頑張れば、リーダーなど責任ある仕事に就くことができたり、正社員として働くこともできます。
実際に、アルバイトとして入社した人が「正社員」として昇格して活躍しているケースもあります。
正社員で働きたい!と考えている人は、一般企業の障害者雇用枠で正社員を目指すのも良いですが、
特例子会社で、配慮をしてもらいつつ、正社員を目指したり、
やりがいのある仕事を求めてリーダーを目指すのも、1つのキャリアアップの方法です。
正社員やリーダーになることができれば、キャリアアップと給料アップを同時にできますよ。
【特例子会社の闇を暴露】「最悪」「ひどい」と言われる理由
特例子会社は、良い評判や良い口コミが多くありますが、
一方で、ネットを調べていると「特例子会社の闇」「最悪」「ひどい」と書かれていることも多いです。
特例子会社への転職を考えている方は、特例子会社の良い面を見てしまっている場合が多いです。
そういった方が特例子会社に入社後「こんなはずじゃなかった」と後悔している方が多いのも事実です。
そうならないために、ここで特例子会社の悪い面もしっかり把握しておきましょう。
特例子会社の悪い面、「特例子会社の闇」と言われる内容は、以下の通りです。
それぞれ詳しく解説していきます。
特例子会社の闇1:給料が安い
特例子会社は「給料が安い」です。
特例子会社で働く人の平均年収は、下記の通りです。
年収 | 割合 |
101~150万円 | 21.6% |
151~200万円 | 33.5% |
201~250万円 | 21.6% |
251~300万円 | 10.8% |
301~350万円 | 7.2% |
351~400万円 | 3.0% |
401~450万円 | 1.2% |
451~500万円 | 1.2% |
500万円以上 | 1.2% |
これを見ると、収300万円の人は一握りで、ほとんどの人が250万円以下という結果になっています。
また、年収のボリュームゾーンは、151~200万円です。
仮に、年収が200万円だとすると月収16万円程度です。
特例子会社の給料が低い原因は、以下の通りです。
上記を見ると、「特例子会社だから…」という理由が多いことがわかりますね。
特例子会社の給料が低い原因についてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
>>特例子会社は給料が低い?生活できない?その理由と対処方法を解説!
特例子会社の闇2:スキルアップできない
特例子会社は、仕事内容が限定的で、スキルアップは期待しにくいです。
特例子会社は性質上、配慮を求めて障害が重い方も多く受けられます。
そのため、どんな障害の人でも仕事ができるように作業を分断化しているケースが多いです。
事務職でもスキャニングのみだったり、紙漉きなどを行う企業では、紙の千切りを中心に行う社員がいます。
同じ作業をずっとこなすことが苦手という方には、やや辛い仕事かもしれません。
また、ずっと単純で簡単な同じ作業を行うためスキルアップも期待しにくいです。
仕事量や仕事の幅を広げていくのが、一般企業に比べ難しいです。
特例子会社の闇3:キャリアアップのチャンスが限定的
特例子会社でキャリアアップを図るなら、責任のある仕事である「リーダー」や「正社員」を目指すことになります。
具体的には、特例子会社で行っている業務を一通りできるようになった上で、
他の人のサポートや管理、業務の進捗を管理するような仕事ができれば、リーダーや正社員も夢ではありません。
逆に言うと、こういった業務が出来ないとリーダーや正社員になることができません。
そのため、業務を変えたい、職種を変えてキャリアアップしたいという方は、特例子会社でのキャリアアップは難しいです。
マネジメント業務を行っていくしかキャリアアップの道がありません…。
特例子会社の闇4:いじめや差別がある
障害を持っている方が働く特例子会社でも、人間関係のトラブルはあります。
職員が、障害者の方にいじめや差別する場合もありますが、障害者同士でもそういった問題やトラブルもあります。
同じ障害者なので、そういったトラブルはないと思ってしまいがちですが、それは間違いです。
実際に、下記のような口コミがあります。
特例子会社は障害者同士のいじめが発生することもあります。特例子会社なので同僚も障害者です。
同じ障害者なので障害について理解があると思いきや、障害はその人によって特徴が異なります。
その結果、お互いに相手を理解できず、同僚ともめる光景を見てきました。
特例子会社だからといって、人間関係が良くなるわけではないので気を付けてください。
人間関係のトラブルは、一般企業でもどこでも発生するということを肝に銘じておきましょう。
特例子会社の闇5:副業禁止な場合が多い
特例子会社は、副業禁止な場合が多いです。
なぜなら、「副業するほど働けるなら特例子会社で働く必要がない」からです。
会社としては、まずは、体調を安定させ会社に勤めてもらわなければいけません。
副業をして体調を壊されてしまっては、会社も困ります。
特に、特例子会社の場合は、なにかしらハンディギャップを持っている方が多いので、
まずは、会社で安定して働いてほしいという考えから副業を禁止されています。
副業もしたいと考えている方は、入社前に確認してみてくださいね。
特例子会社の実情・実態について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
>>特例子会社は厳しい、きつい?実情や実態を徹底解説!良い特例子会社を見抜く方法も紹介!
【結論】特例子会社は誰でも働きやすいとは限らない
特例子会社は、障害者にとって働きやすい環境が整っているため、特例子会社への就職や転職を目指す方は多いです。
必要な配慮を受けることができますし、サポート体制も充実、フレックスタイム制や時差出勤を採用してくれていたり、バリアフリー化していたりと、働きやすい環境が整っていると思い込みがちです。
しかし、その特例子会社が自分にとって働きやすい環境とは限りません。
例えば、身体障害者用の環境になっていても、発達障害向けの環境になっていないこともあります。
そのうえ、企業によって作業環境レベルは異なるので、あまり障害者向けになっていない企業もあります。
特例子会社だからといって絶対に働きやすいとも限らないので注意が必要です。
すべての特例子会社が必ずしも良い職場とは限らないのが実情です。
特例子会社によって特色が異なるので、職場探しの重要なポイントになってきます。
自分に合う特例子会社の見つけ方
特例子会社選びに失敗しないためにも、就職・転職する前に、下記のポイントを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
企業の実態を事前に調査する
特例子会社といっても、一般企業と同じで企業によって特色が異なります。
適当に選ぶと自分に合わない職場で働くことになるので、入社までにしっかりと見極めましょう。
求人探し、仕事探しにおいて特に重要な項目は以下の通りです。
- 労働環境
- 給料
- 作業内容
- どの障害の人が働いているか
上記の4つをメインに、ほかにも気になることがある場合は、面接の段階でしっかりと聞いておきましょう。
特例子会社の求人を扱い、内情に詳しいエージェントに頼る
興味がある特例子会社が、自分に合っているのか応募前の段階で把握するのは至難の業です。
なぜなら、求人票やインターネットで調べただけでは、欲しい情報を得られることは難しいからです。
また、ハローワークなどの求人紹介先に聞いても、実情をこと細かに把握していることはほぼないです。
そこでおすすめなのが、特例子会社の求人を扱い、内情に詳しい転職エージェントに頼ることです。
転職エージェントは、求人を出している企業と密に繋がっているため、採用実績や職場の雰囲気、作業環境等、内情に詳しいです。
なぜなら、転職エージェントの人は、求人を出す企業に出向き、職場見学をしたり、人事や上司となる人と面談するからです。
そのため、世間には出回らない内情を知っています。
企業の内情をしっかり把握して、就職・転職先を選んでいきたいなら、転職エージェントを使わない手はないです。
それだけでなく、転職エージェントは就職・転職相談にも乗ってくれますし、応募書類の添削や面接のサポートも充実しているため、就職・転職を考えているなら絶対利用しておきたいサービスです。
おすすめの転職エージェントは、障害者雇用に特化しているランスタッド、LITALICO仕事ナビとdodaチャレンジです。
どちらも業界大手サイトで手厚いサポートが受けられるにも関わらず、完全無料で利用できます。
登録しておいて、損はありませんよ。
- 大手企業・優良企業の求人数No1!
- 世界最大級の総合人材サービス企業が運営!信頼度が高く、安心感抜群!
- 約60%以上の方が年収300万円以上で転職!
- 40代以上の転職実績が豊富!40代以上転職者が約50%以上!
- 年収アップ、スキルアップを目指せる転職エージェント
- 完全無料で利用可能!
- 専任コンサルタントが面談から定着まで一貫してサポート
\30代以上、年収300万円以上を目指すならランスタッド!WEB登録後の面談で転職相談!/
- 47都道府県、2,760件の就職支援サービス情報が掲載
- 30代以上の方の就職支援実績が豊富!
- 専属キャリアアドバイザーがマンツーマンでサポート
- 就労だけでなく、就労支援も豊富で様々な提案が可能!就労に不安がある人におすすめ
- 求人検索が簡単でわかりやすい
- 完全無料で利用可能!
\働きたいけど、正直不安がある…そんな方にオススメ!/
- 障害のある方の転職実績No1
- 障害者の就職・転職エージェント実績20年以上!
- 公開求人数は1,200件以上(非公開求人数は、多数)
- 完全無料で利用可能!
- 大手・優良企業の正社員求人多数!
- 障害特性別の専門スタッフの手厚いサポート
特例子会社への就職・転職を考えている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
>>特例子会社への就職は難しい?求人数や応募倍率を徹底解説!
また、人気な特例子会社を知りたい方は、こちらの記事がオススメです。
>>【障害者の就職先で人気】特例子会社のあれこれを徹底解説!
【まとめ】特例子会社の評判とは?闇深くて、ひどくて、最悪ってホント?
特例子会社の評判は良いですが、物事にはなんでも一長一短があるように、特例子会社で働くデメリットも存在しています。
なかなか特例子会社の内情は表に出てくることはありませんが、何事も良し悪しがあることを忘れないでくださいね。
ただし、障害を理解してもらつつ、配慮してもらえる特例子会社は、一般企業に比べ、障害者にとって働きやすい環境が整っていることは間違いありません。
就職先の選択肢の一つとして、特例子会社も検討してみてくださいね。