転職を考えているけど、障害者雇用の転職って難しいの?
こんな自分でも、採用されるのかな・・・
障害者雇用で働いているけど、今の職場が微妙だったり、条件が悪いので辞めて違う会社で働きたいと考えている人も多いです。
ただ、実際、「転職は難しい」「良い会社に入れるのは一部だけ」など、あまり良い噂を聞かないので、不安ですよね。
この記事では、これまで100人以上の障害者雇用の採用に携わってきた私が、障害者雇用の転職の難しさや採用される人の特徴について解説していきます。
本記事は、実兄に知的障害を持つアラサー会社員aamiが執筆しました。
大手メーカーにて障害者雇用の採用・教育に5年従事し、延べ100名以上の障害者の採用に携わった経験があります。
この経験から、障害者の採用や転職など、障害者雇用にまつわることを企業目線・プロ目線から役立つ情報を提供できればと思っています。
結論をいうと、障害者の転職は難しいと言われますが、だいたいは準備不足によるものです。
逆に、きちんと準備できれば、転職はそこまで難しくありません。
手あたり次第応募する、準備なしで面接に挑むのは、もってのほかです。
応募書類を添削してもらったり、面接対策することで、内定率はグッと上がりますよ。
障害者の転職は難しい!?その現状とは?
実は、障害者の就職や転職は、2021年3月から障害者雇用率が2.3%に上がっており、年々企業の求人も増え、売り手市場になっています。
5年前よりも年収相場も上がりましたし、福利厚生がよくなったり、正社員登用制度が変わってきています。
そのため、年々障害者雇用の雇用状況は良くなっています。
また、もともと障害者雇用の方は、1年に3割の方が辞めるため離職率も高いことから、必然的に転職する人も多いです。
そのため、障害者雇用で転職する人は珍しくなく、雇用状況は良くなっているため、転職の難しさは、人によるところが大きいですが、環境としては良くなってきています。
以前は、障害者の多くは、非正規雇用で契約社員がほとんどでしたが、2013年に労働契約法が改正され無期労働契約のルールができたことで、障害者の契約が無期雇用へと変わってきており、長く働きやすい環境になってきています。
ただ、雇用条件が良くなっている背景もあり、良い契約社員は正社員へ登用する流れも加速しており、障害者雇用でも良い人材を正社員にして囲いたいと考えている企業は多いです。
実際に、私の会社では数年契約社員として働き正社員に登用した方もたくさん居ますよ。
障害者雇用の取り巻く環境は依然に比べ良くなっていますが、実際は、障害によって就職・転職の難しさは異なります。
就職・転職しやすい障害の順は「身体障害」→「知的障害」→「発達障害」→「精神障害」です。
実は、障害によっても就職・転職の難易度が変わるのが現状です。
障害者の転職が難しいと言われる理由
障害者雇用の転職が難しい、就職できない理由は、様々ですが、主に下記に当てはまっている人がほとんどです。
面接などで上記のことが見えると、内定を貰うのは難しいです。
一方、内定をもらえる人ももちろん居ます。採用される人の特徴が知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
>>【障害者雇用の裏事情】書類選考を通過できれば8割採用される現実!
障害者の転職が難しい理由1:まだ安定して働ける状態でない
障害がまだ完治しておらず、治療が必要な状態であったり、症状に波があったりする場合は、採用を見送られます。
大前提ですが、「長く安定して働けそうにない人」は不採用になります。
特にメンタル面での障害は、1つの症状だけでなく多くの症状を併発している場合も多いので、多方面から治療が必要になるケースもあります。
障害者の転職が難しい理由2:自身の障害への理解不足
案外多いのが、「自身の障害への理解不足」です。
自身の身体のことやメンタルのことを客観的に説明できないと、採用されるのは難しいです。
障害については、必ず面接で聞かれます。
その時に、きちんと質問に答えられないと、「障害への理解が浅い」と判断され不採用となります。
自身の障害のことが理解できていないのに、他人が理解できるわけないですし、
企業も空気を読んで「この人にはこういった配慮が必要だから・・・」という風にしてくれることはありません。
配慮を必要とするなら、苦手なことやできないことを理解し、それを一緒に働く人や上司に伝える必要があります。
これができないと、せっかく就職しても仕事はやりにくく、思うように出来ないなどが重なり、体調を崩す原因に繋がりやすくなります。
まずは、自身の障害についてまとめつつ、過去を振り返って経験を精査していくと、結構簡単に自身の障害について理解できるようになりますよ。
自身の障害について理解を深める方法や、障害についてまとめる書類を作成するのであれば、こちらの記事をさんこうにしてください。
>>障害への理解の深め方や「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」の書き方
また、障害については面接で必ず聞かれます。どんな質問をされるか知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
障害者の転職が難しい理由3:スキル不足
スキルは、応募職種に対して必要なスキルです。
求人を見ると、募集要項が書かれていますが、そこに書かれているスキルを持っていないのに応募したり、
募集要項に書かれているスキルはクリアしているけど、職務経験がなかったりする場合は、スキル不足と判断され、落とされます。
スキルと言っても職種によって必要なスキルは異なりますし、未経験OKの求人もあるので、
自分の経験や持っているスキルにマッチしているかどうかが重要になってきます。
募集要項に書かれているスキルを持っていなくても、応募書類の資格欄に「現在勉強中です」と記載しておくと、良い印象を与えることができますよ。
障害者の転職が難しい理由4:コミュニケーションが難しい
障害者だから・・・という訳ではありませんが、コミュニケーションが難しいと面接官に感じられたら、不採用になります。
どんな時にコミュニケーションに不採用になるかというと、
- 質問と回答がズレる
- 結論までが長い
- 何が言いたいのかわからない
上記のことが挙げられます。
面接官の質問に対して、正確に答えられていないと、コミュニケーションが難しいと判断されます。
これでは、他人と意思疎通ができないと思われてしまうって訳です。
読む書く聞く話すは基本ですが、伝え方や聞き方など奥が深く、出来ていると思っている社会人経験者でも、しっかりできていない人は多いです。
「コミュニケーション」って簡単な問題に見えて、実はすごく難しいです。。。
障害者の転職が難しい理由5:体調管理
仕事を継続し安定して働くためには、体調管理ができていないといけません。
毎日、しっかりと睡眠を取り食事を決まった時間に取ることが基本ですが、
実際、これができない人も多く、もともと不眠症だったのに無理して働き、夜遅くまで寝られない、朝起きられない、遅刻が続き、会社に居づらくなり退職した人も居ます。
体調管理は、基本中の基本です。
まずは、規則正しい生活をすることから始めましょう。
障害者の転職が難しい理由6:ビジネスマナーがなっていない
コミュニケーションにも近いですが、ビジネスマナーは社会人としての基本です。
仕事をする上で必要な基本の5W1Hや身だしなみ、名刺交換、電話応対からアサーティブな思考等までがビジネスマナーに該当し、働く上で最小限必要です。
新卒の場合は、できなくて当たり前ですが、20代後半くらいになってくると、こういった基本的なビジネスマナーは必須です。
一般的に、障害者雇用の転職は一般雇用に比べ、職種柄高いスキルを求めるというよりも、自身の障害を理解しつつ、長く安定して働けそうな人が採用されます。
具体的にどんな人が障害者雇用では受かりやすいのか、採用されやすい人の特徴は、こちらの記事にまとめています。
>>障害者雇用枠は受かりやすい?採用されやすい人ってどんな人?
障害者の転職が厳しく感じる原因は、準備不足によるもの
障害者の転職は、障害によっても難易度が異なります。
しかし、難易度が高いとされている精神障害者でも転職を成功している人はたくさん居ます。
転職に成功している方は、働く準備や転職のための選考を受ける準備を行い、その準備が整っている方ばかりです。
ここでは、働く準備と、転職のための選考を受ける準備について詳しく解説していきます。
1:働く準備ができている
まず、働く準備ができていないと、就職・転職活動をしても意味がありません。
もし、受かって入社できたとしても働く準備ができていなければ、長続きしませんし二次障害のリスクに晒されます。
現在働けている人、ブランクが短い人は、働ける準備が整っている方がほとんどなので、ここは読み飛ばしてくださいね!
働く準備ができているか見極める方法は、3つです。
- 主治医とセカンドオピニオンによる診断
- トライアル雇用の利用
- 転職エージェントの利用
それぞれ解説していきます。
主治医とセカンドオピニオンによる診断
仕事をすることが可能か、主治医とほかの医師に診断をしてもらいます。
セカンドオピニオンは、主治医と同じ専門ではない方がよく、外科や整形外科の主治医であれば、精神科か心療内科の診断を受けるようにします。
また、精神科が主治医であれば、心療内科で判断してもらったりするのが良いです。
働けるかどうかの判断は、医師に委ねるのが1番説得力があります。
トライアル雇用の利用
トライアル雇用で、実際に働く準備ができているか試してみることもオススメです。
トライアル雇用で、週5日8時間の勤務が数カ月~数年できれば、就労可能と証明できますし、企業としても安心です。
トライアル雇用で、企業とあなたがお互いに良ければそのまま本採用に進むこともできますよ。
転職エージェントの利用
プロのカウンセラーの意見を聞くのもオススメです。
転職エージェントに居るカウンセラーは、障害者を紹介することが仕事なので、企業の面接官と同等かそれ以上に仕事をすることが可能か見極めることができます。
2:選考を受ける準備ができている
働く準備ができているのは大前提ですが、就職・転職するなら選考を受ける準備も必要です。
具体的には、以下のようなことです。
- 就職・転職活動をする時間がある
- 精神的、体力的な余裕がある
以上2つがないと、そもそも就職・転職活動はできません。
これ以外にも、求人を探したり、応募書類を準備したりする必要がありますが、
そういったことは、実際に動き始めてからでも全然できるので、ここでは、時間と心と身体の余裕のみとしています。
簡単!楽!障害者の転職を成功させる方法!
就職・転職活動がスムーズに行く人は少なく、苦労している人も多いです。
ただ、苦労している人には共通点があります。
それは、「自分一人で闇雲に転職活動をしている」ことです。
採用されない人は採用されない理由がありますし、書類選考が通らないなら通らないなりの理由がきちんとあります。
苦労する人は、一人で闇雲に転職活動をしており、受からない原因を把握していない人がほとんどです。
受からない原因を一つずつ潰していくことで、受かる確率は上がっていきます。
そこで必要なのが、第三者的視点、客観的視点です。
どうしても自分一人では気づけない欠点や準備不足な点を把握することができません。
第三者の人にアドバイスをもらったり、客観的に見てもらうことで、自分では気づけなかった視点に気づけます。
第三者的視点、客観的視点でアドバイスをもらうなら、転職のプロである転職エージェントがおすすめです。
応募書類の添削やアドバイス、面接練習など、様々なサポートをしてくれます。
実際、書類選考通過率は独学だと10%程度ですが、転職エージェントを利用すると3倍の30%になります。
転職エージェントは、正社員求人や正社員登用ありの求人も扱っていますし、面談をした上であなたに合う職場を紹介してくれます。
また、面倒な企業とのやり取りもすべて代行してくれるので、転職活動に集中できます。
おすすめの転職エージェントは、障害者雇用に特化しているランスタッド、LITALICO仕事ナビとdodaチャレンジです。
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>>【障害者雇用】転職エージェントをおすすめする理由とは?メリット・デメリット・利用までの流れを徹底解説!
【まとめ】障害者の転職は難しい!?
障害者の転職は、障害別に難易度が異なります。
ただ、精神障害者でも転職成功事例はあり、転職できるので、難易度は人によるのが正直なところです。
転職活動が上手くいかない人は、上手くいかないなりの理由があります。
その理由は、自分では気づけないことが多いので、転職のプロである転職エージェントに相談したり、サポートを受けながら転職活動をすることで、成功率は格段にアップしますよ。