一般雇用だと学歴を重視されるけど、障害者雇用の場合はどうなんだろう?
学歴が高い人の方がやっぱり有利なの?
一般雇用の場合、職種によっては、大卒以上、専門卒以上など応募条件に細かく記載されていますよね。
これは、障害者雇用でも同じなのか、それとも関係ないのか気になりますよね。
結論、学歴は関係ないとも有るとも言えます。
ただし、一般雇用よりも条件は厳しくないです。
この記事では、元障害者雇用採用・教育担当の私が、障害者雇用の学歴について詳しく解説していきます。
本記事は、実兄に知的障害を持つアラサー会社員aamiが執筆しました。
大手メーカーにて障害者雇用の採用・教育に5年従事し、延べ100名以上の障害者の採用に携わった経験があります。
この経験から、障害者の採用や転職など、障害者雇用にまつわることを企業目線・プロ目線から役立つ情報を提供できればと思っています。
結論を先にいうと、障害者雇用の場合、一部を除き学歴は関係ありません。
なぜなら、基本的に障害者雇用の求人は、簡単で単純な作業や仕事であることが多いからです。
そのため、学歴よりも、職歴や経歴など、安定して働いてくれるかという所のほうが重要です。
一方で、障害者雇用で学歴が関係ある仕事は、エンジニアや開発・設計など技術やスキルが必要なものであることが多いです。
求人票の中の募集要項の中に「学歴不問」「高卒以上」等、記載されているので、そこに当てはまっていれば全然問題ありません。
障害者雇用の場合、多くの求人は学歴が関係ない
障害者雇用の求人を見てみると、募集要項に「大卒以上」「高卒以上」などの条件が書かれている場合もありますが、
多くの求人には、そういった学歴を指定する記載がないです。
そのため、学歴は職種によって関係がなかったり、あったりするというのが実情です。
ここでは、学歴が関係ない求人、関係ある求人はどういったものなのか解説していきます。
障害者雇用で、学歴が関係ない求人
障害者雇用枠で学歴が関係ない求人は、障害への配慮を重視した求人が多いです。
そのため、中卒でも高卒や大卒でも職務内容はまり変わりません。
この場合、事務作業や軽作業など単純で簡単な業務内容の職種が多いです。
ただ、学歴は採用基準にはしないものの、その人の努力や能力を測る目安の一つにされていることが多いです。
こういわれると、中卒や構想が不利なのでは?と思われますが、
実際、学歴だけだと大卒に比べて不利になりますが、学歴よりもこれまでの社会人経験や、職歴経歴を重視されることの方が多いです。
学歴は、一つの目安にしかならず、それよりも職歴や経歴、社会人経験を重視されます。
障害者雇用で、学歴が関係ある求人
一方、障害者雇用で学歴が関係ある求人とは、障害者枠でも一般枠と同じ成果を求められる求人です。
例えば、プログラミングやアプリ開発などの特定のスキルが必要だったり、マネジメントや責任者を任される職種です。
もちろん、障害への配慮はありますが、成果や責任を求められるます。
その分、企業への貢献も認められやすいので、収入に反映されます。
収入が比較的高くなるのは、学歴が関係ある求人です。
もちろん、中卒や高卒でも職歴経歴に合っているポジションへの雇用はあるので、学歴がないから無理・・・というよりも、スキルがあれば問題なしの場合が多いです。
こういった求人は、ハイクラス求人に多いです。
障害者雇用の採用で学歴よりも重視されること
障害者雇用では、一般雇用と同じで、学歴は一つの目安です。
それよりも、障害者雇用では採用する際に重視するポイントがいくつかあるので、紹介していきます。
障害者雇用で採用される人の特徴を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>【障害者雇用】採用される人の特徴とは?結論、応募書類で8割決まる!
学歴よりも重視されること1:長く安定して働けそうか
まず、大前提の条件として、「長く安定して働けそうか」というのが、採用する上で企業が1番重視していることです。
障害者雇用の場合、1年以内の離職率が3割程度と、かなり高いです。
企業としては、採用コストや教育コストがかかっているため、なるべく長く働き、会社に貢献してほしいと考えています。
そのため、「長く安定して働けそうにない人」はどんなに素晴らしい経歴やスキルなどを持っていても不採用にします。
「長く安定して働けそう」な人は、どんな人かと言うと、
- ブランクがない人
- 転職回数が少ない人
- 自身の障害を理解しており、対策を持っている人
- 周りと上手くコミュニケーション取れる人
上記のような人が、「安定して働いてくれそう」と思われます。
ブランクや転職回数は、今からはどうしようもないですが、全うな理由があったり、「治療完了」等現在は支障ないと証明できれば、問題ありません。
ブランクがあったり、転職回数が多い人は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
学歴よりも重視されること2:障害名と等級
障害名と等級も重視されます。
なぜかというと、障害や障害の程度に対して、会社側が十分配慮できるかを確認するためです。
もちろん、採用担当や人事だけで判断するのであはなく、産業医や保健師にアドバイスをもらいます。
その結果によって、受け入れが難しいと判断した場合、不採用となります。
学歴が高いけど、会社として十分な配慮ができない、難しい人と、
学歴は低いけど、会社として同様・同程度の障害を持っている方の採用実績があり、十分な配慮ができそうな人を比べると、
学歴が低いけど十分な配慮ができそうな人が採用されます。
学歴よりも、障害名と等級の方が企業は重視します。
学歴よりも重視されること3:転職であれば、学歴よりも職歴を重視される
最後は、転職だったり、これまでに社会人経験がある方の場合は、学歴よりも職歴・経歴を重視されます。
あくまでも学歴は、その人の努力や能力を測るための目安ですが、能力や努力は、職歴・経歴にも表れます。
スキルが必要な職種だったり、難易度が高い経歴を持っている、同じ会社で何年も働いた経験などは、重視されます。
特に、企業は募集ポジションの仕事ができるかどうかわからない人よりも、前職で経験がある人の方が、
お互いにミスマッチになりにくく、即戦力として会社に貢献してもらえるので、企業側から好まれます。
もちろん未経験の職種でも採用される可能性はありますが、その場合、その職種・仕事ができるという裏付けができないと、なかなか厳しいです。
学歴よりも、職歴・経歴重視です。
結論、障害者雇用の場合、学歴はそこまで重要じゃない
ここまで、障害者雇用でも学歴が関係あるのか、学歴を重視されるのか、解説してきましたが、
基本的には、「学歴よりも重視されるポイントはたくさんある」と言えます。
障害者雇用で募集されるポジションは、学歴不問のポジションが多く、
学歴よりも、長く安定して働けそうか、十分な配慮ができそうか、職歴・経歴からその業務を任せられそうか、ということの方が重要です。
一方、学歴が関係ある職種は、技術職やエンジニアなどプログラミングやアプリ開発など、スキルが必要になる職種だったり、
比較的高度な仕事であることが多いです。
こういった求人は、責任や成果も一般雇用と同じように求められる反面、お給料も良い場合が多いです。
こういった求人は、ハイクラス求人とも呼ばれます。
障害者雇用に特化している転職エージェントのランスタッド、LITALICO仕事ナビとdodaチャレンジを利用すれば、通常求人だけでなく、ハイクラス求人も紹介してもらえますよ。
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学歴に自信がないなら、職歴・スキルを磨こう!
ここまで、学歴はそこまで関係ないと解説してきましたが、
学歴があることで、お給料面や正社員になれるなどの待遇も良くなることが多いです。
こういった仕事に就くために、今から学歴のために4年間大学に行くなどすることも難しいですよね。
もし、お給料面や正社員になれるなど良い待遇や条件の企業に勤めたいなら、職歴経歴を積みつつ、必要なスキルを身に付けていくほうが良いです。
具体的には、プログラミングやアプリ開発などエンジニアや技術職などのスキルを磨く、もしくは、マネジメントを経験するなどです。
こういった仕事は、スキルが必要になるので、お給料面もよくなりますし、正社員求人があるなど待遇や条件も良くなります。
ただ働くのではなく、自分のキャリアビジョンを描きながら、ステップアップ転職を目指したら、満足する働き方ができますよ。
今の仕事では、身に付けたいスキルや技術が習得できないと感じているのであれば、無理せず働きつつ自己啓発で自分のスキルアップに勤めましょう。
スキルアップを考えているなら、下記の記事が参考になりますよ。
【まとめ】障害者雇用は学歴を重視される?
障害者雇用の場合、学歴はそこまで重視されないことの方が多いです。
学歴を重視するよりも、他のことを重視しないといけないからです。
例えば、「長く安定して働いてくれそうか」「十分な配慮ができるか」「募集ポジションの仕事ができそうか」こういったことが重要になります。
そのため、学歴がないから無理・・・と諦める必要はありません。
もし、転職活動がなかなか上手くいかない、良い求人が見つからない・・・、受からない、などの悩みがあるなら、一度転職エージェントに相談してみるのもアリですよ。