面接で質問されることってどんな質問が多いの?
事前にある程度質問されることを想定して、回答を用意しておきたい。
書類選考が通過できたら、次は面接です。
障害者雇用の場合、8割が応募書類の段階で合否が決まります。
書類選考が通過したということは、かなり採用に近いと思って問題ないです。
ただ、面接って苦手な人が多く、上手くいかない・・・と悩んでいる人も多いです。
ここでは、元障害者雇用採用担当の私が、面接で聞きたいとこ、聞いてきたことだけでなく、印象が良い回答例をまとめています。
面接では、オーソドックスな質問も多いので、事前にある程度回答を考えておくことや、自分の思考や考えを整理して、面接に挑みましょう。
本記事は、実兄に知的障害を持つアラサー会社員aamiが執筆しました。
大手メーカーにて障害者雇用の採用・教育に5年従事し、延べ100名以上の障害者の採用に携わった経験があります。
この経験から、障害者の採用や転職など、障害者雇用にまつわることを企業目線・プロ目線から役立つ情報を提供できればと思っています。
結論を先に言うと、面接で聞かれる質問は、一般的なものと障害者雇用特有のものがあります。
一般的な質問も大事ですが、障害者雇用の場合、障害者雇用特有の質問にきちんと答えられなければ、選考を通過することは難しいです。
特に、自身の障害への理解度をかなり深堀されて質問されるので、きちんと自己分析を踏まえ、自分の障害について説明できるように事前に準備して挑みましょう。
- 障害者雇用の面接で質問されることの特徴
- 質問1:自己紹介、自己PRをお願いします。
- 質問2:志望動機を教えてください。
- 質問3:ご自身の障害について教えてください。
- 質問4:前職やキャリアについて教えてください。
- 質問5:前職の退職理由を教えてください。
- 質問6:転職する理由を教えてください。
- 質問7:前職でストレスに感じたことはどのようなことがありましたか?
- 質問8:残業をすることはできますか?
- 質問9:得意なこと、苦手なことを教えてください。
- 質問10:通院の頻度や服薬の頻度はどれくらいですか?
- 質問11:勤務中に体調不良になった場合の対処方法はありますか?
- 質問12:会社に配慮してほしいことはありますか?
- 質問13:睡眠時間や生活のリズムについて教えてください。
- 質問14:休日の過ごし方やストレス発散方法などありますか?
- 障害者雇用の面接で、企業が知りたいこと
- 【障害者雇用】面接や転職活動全般に不安があるなら、転職エージェントの利用がおすすめ
- 【まとめ】障害者雇用の面接で質問されること
障害者雇用の面接で質問されることの特徴
障害者雇用の面接は、一般的な質問のほかに、いくつか質問項目が増えます。
具体的には、「障害に関する質問」です。
採用にあたってどのような配慮が必要なのか、長く一緒に働くために会社が準備した方が良いことを検討するための質問です。
自分の障害の特性や働くときにお願いしたい配慮がある場合は、面接の機会に伝えましょう。
面接の場で伝えきれるか不安な場合は、「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」を履歴書など応募書類に同封するのがオススメです。
「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」については、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」の書き方
次からは、実際に面接で聞かれやすい質問について、回答のポイントを解説していきます。
質問1:自己紹介、自己PRをお願いします。
「自己紹介や自己PRをしてください」という質問は、一般雇用、障害者雇用に関わらずよく聞かれます。
企業の採用担当者は、書類上でしか応募者のことを知らないため、どのような印象の人か、雰囲気を掴みたいと思っています。
また、アイスブレイクの目的や、この後の質問に繋げるために聞かれます。
会社によっては、1分程度や3分以内など、時間制限が設けられる時もあります。
自己紹介の答え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
質問2:志望動機を教えてください。
志望動機は、自己紹介・自己PRと同じで面接で必ず聞かれることの1つです、
そのため、しっかり準備しておきましょう。
この質問は、どのくらい当社で働きたいと思っているのか、どのような理由で会社選びをしているのかと言うことを通じて、応募者の働く意欲や本気度をチェックしています。
志望度や本気度が高いと、採用担当者は「ちょっとやそっとのことでは辞めないだろう」「少し嫌なことがあっても頑張って長く働いてくれるだろう」と思ってくれます。
企業は、採用にも教育にもコストや時間をかけているため、すぐ辞めそうな人より、長く働いてくれそうな人を選びます。
長く働いてくれそうか、判断材料として志望度や本気度がわかる志望動機を質問するのです。
志望動機は、履歴書や応募書類にも書く欄がありますので、面接での答え方は履歴書や応募書類に書いた内容を補足する形で答えましょう。
履歴書や応募書類の志望動機の書き方、例文は、こちらの記事を参考にしてみてください。
質問3:ご自身の障害について教えてください。
障害者雇用の面接で質問されることが多いのが、自身の障害についてです。
障害者雇用をしたことがある会社であれば、ある程度障害への理解があります。
しかし、そうでない場合は、会社は障害者の方を受け入れる具体的な準備の仕方がわかりません。
採用担当者は、応募者にどんな仕事を依頼できるのか、雇用するためにはどういった配慮が必要なのか知るために質問しています。
面接中は緊張していて、言いたいことを忘れてしまったり、上手く伝えられないこともあります。
また、この障害について説明し、会社が配慮が難しい、長期的に就労してもらうのは難しいと判断した場合は、不採用になります。
面接まで行って、障害が原因で不採用になるのは残念ですよね。
応募段階から、ある程度障害についてきちんと企業側に伝える事ができれば、こういったミスマッチは起きません。
応募書類の中に、「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」を入れておくと、無駄な手間や伝え漏れを防ぐことができますよ。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
>>「私の障害について(障害に関する自己紹介シート)」の書き方
質問4:前職やキャリアについて教えてください。
この質問は、障害者雇用だけでなく、一般採用の際にも聞かれます。
会社は、応募者がどんなことができるかを具体的に知りたいと思っています。
経験が活かせる仕事がないか、どのような仕事を依頼すればスムーズに進みそうかを検討するために必要な情報です。
質問5:前職の退職理由を教えてください。
退職理由は、志望動機と同じくらい採用担当者が気になるポイントです。
体調のことや退職理由に一貫性があるか、退職理由を述べるときに他人のせいにしていないかなどがチェックされます。
前職の退職理由が克服できていなければ、入社してもすぐに辞めてしまうかもしれないと不安にさせてしまい、採用が見送られることも・・・。
どんな退職理由が多くて退職する人が多いのか知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>【障害者雇用】退職理由はズバリ〇〇!退職したいと思ったらやすべき4ステップ
質問6:転職する理由を教えてください。
転職する理由を聞かれるのは、退職理由と志望動機をセットで聞かれているのと同じだと思ってOKです。
長々と話すのではなく、退職理由と志望動機を組み合わせて、簡潔にまとめて答えられるよう縦鼻しておきましょう。
転職する理由について、具体的にどう答えれば良いかわからない方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>【障害者雇用】転職が多いと不利!?転職理由次第なので、伝え方に注意しよう!
質問7:前職でストレスに感じたことはどのようなことがありましたか?
一般的に何か障害を抱えていると、ストレスを感じやすいと言われています。
働きやすい環境を整えるためにも、企業は応募者がどんなことにストレスを感じているのかが知りたいのです。
まずは、自分でも日常生活でストレスを感じることが何かチェックしてみましょう。
自分のストレスと向き合うことで、自分のストレスの原因や対処方法を探すことができます。
質問8:残業をすることはできますか?
障害者雇用枠の求人は、残業を配慮してもらえることが多いですが、一部の企業や職種によっては残業が発生する場合があります。
体調が第一優先ですので、無理に「大丈夫です」と答える必要はありませんが、伝え方に気を付けましょう。
質問9:得意なこと、苦手なことを教えてください。
得意なことや苦手なことを聞かれたら、これまでの仕事を思い返し、褒められたエピソードや、ミスが多かった仕事をなどを思い浮かべて答えましょう。
仕事に関する、できることとできないことを聞かれていると捉えてOKです。
質問10:通院の頻度や服薬の頻度はどれくらいですか?
通院の有無や頻度を聞かれることもあります。
通院で仕事をお休みしなければいけないようであれば、ここできちんと伝えておきましょう。
「月に1回通院する必要がありますので、半休をいただけるよう配慮をお願いします。通院の予約は2週間前に行えるので、繁忙期を避けたり、調整が可能です。」
と伝えられれば、業務のことも考えてくれているという印象を持たれます。
また、服薬については、どのくらいの頻度で薬を飲む必要があるのか、薬を飲んだ時の副作用などの情報を企業が把握しておくための質問です。
会社に薬や体調のことを把握しておいてもらえると、体調が悪くなったときに配慮してもらえることがあります。
質問11:勤務中に体調不良になった場合の対処方法はありますか?
勤務中に起こりそうな体調不良や、その対処法を聞かれることもあります。
どのような仕事であれば働きやすいか、どのようなサポート体制が必要なのかを会社が考えるために聞かれる質問です。
質問12:会社に配慮してほしいことはありますか?
障害者の方に対して、どのようなサポートをすれば良いのか、を聞く質問です。
すでにサポートがある場合は、継続されるでしょうし、会社によっては、新たに何かサポートを考えてもらえるかもしれません。
【例】
ADHDの特性として、書類の誤字脱字などのケアレスミスをしやすい傾向があるため、自己対処としてダブルチェックや指差し確認などをしています。
そのため、納期性が高い業務がある場合は、葉山にお知らせいただけると落ち着いて取り組むことができます。
質問13:睡眠時間や生活のリズムについて教えてください。
症状によっては、睡眠や生活リズムに影響が出る方もいるため、会社はそれによる遅刻や欠勤がないかを心配し、この質問をしています。
仕事を始めたら、決められた時間に出社する必要があり、それができる体作りをしなければいけません。
就職すると決めたら、生活リズムをしっかり整えるようにしましょう。
質問14:休日の過ごし方やストレス発散方法などありますか?
ストレス発散ができているのか、生活に楽しみがあるかを尋ねる質問です。
障害を抱えているとストレスが溜まりやすいと言われています。
疲れを溜めてしまって、欠勤や遅刻に繋がることを会社は心配しています。
障害者雇用の面接で、企業が知りたいこと
面接で、企業が知りたいことやチェックしていることは、質疑応答の答えだけではありません。
面接を通して、全体的な雰囲気や話し方、姿勢で下記のこともチェックしています。
長く一緒に働けそうな人か
面接は、会社の採用担当者が、その会社で一緒に仲間として働ける人を探すためのものです。
採用担当者は、実際に応募者に会ってみて、長く一緒に働いていけるかどうかを確認しています。
仕事に対する意欲があるか、周りの人と協力して仕事に取り組めそうか、すぐ辞めてしまいそうではないかなど、質疑応答の受け答えやその人の与える印象で判断されます。
どんな仕事に向いていそうか
面接の様子で、応募者にその会社の仕事のどの部分を任せるかが検討されます。
採用担当者は、応募者にできることとできないことを尋ねたり、これまでの経験を訪ねたりして、どんな仕事に向いている人なのかを考えます。
社風に合っているか
どんな能力がある人でも、その会社の雰囲気とマッチしない場合は、採用が見送られることがあります。
たとえば、チームで仕事をすることが多い会社に、自分の意見だけで仕事を進めたい人が入社しても、足並みが揃わず、思ったような結果が出ないことがあります。
業務をスムーズに進めるためには、その会社の社風に合う人かどうかというのは、大きなポイントです。
身だしなみ、言葉遣い、立ち振る舞いはどうか
面接は、直接その人に合って行うことに意味があります。
採用担当者は、応募者の身だしなみや言葉遣い、立ち振る舞いの仕方が、社会人としてふさわしいかどうかをチェックしています。
面接では誰でも緊張するものですが、できるだけリラックスして、自然な笑顔で答えられるようにしたいものです。
服装に清潔感があるかどうか、話し方や態度に好感が持てるかなどがチェックポイントになります。
【障害者雇用】面接や転職活動全般に不安があるなら、転職エージェントの利用がおすすめ
なかなか面接が通過できないと悩んだり、ひとりで転職活動を進めるのが不安な人は、転職エージェントの活用がオススメです。
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この担当キャリアコンサルタントとの相性も大事です。
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【まとめ】障害者雇用の面接で質問されること
障害者雇用の採用面接では、自分のスキルや経験だけでなく、障害について働く上でさまざまな事柄について質問されます。
あらかじめどのようなことを聞かれるのかリサーチして答えを準備しておきましょう。
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